人生で必要なものは、バルザック「ゴリオ爺さん」ですべて学べる、かも。
- 海外文学
掲載日: 2021年08月14日
バルザックの「ゴリオ爺さん」は、
19世紀のパリを舞台に様々な人間模様を描いたバルザックの「人間喜劇」の作品の一つです。
さて、どんな人間模様が描き出されていくのか
とても楽しみです。
でも
タイトル「ゴリオ爺さん」って・・・(;^_^A
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冒頭30ページほどを使って、舞台となる下宿屋のこと
そしてそこに暮らす人々のことを微に入り細に入り、描いています。
これこそ、バルザックがリアリストと言われる所以でしょうか(;^_^A
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そして
バルザックはこんなことを言います。
「このような人間の集まりは
小規模ながらも社会を形作るすべての要素を提示する」
つまり、
この先、人生におけるいろんな提言が出てくることになります。
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さて
主人公、ゴリオ爺さんの人物像を下宿の住人が
あれやこれやと思いを巡らせます。
延々10ページに渡って(;^_^A
身なりや、持ち物からして
功を成した事業から身を引き、隠居してこの下宿にやってきたということに落ち着きます。
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財産をたんまり持っていると思しきゴリオ爺さん。
下宿の主人であるヴォケー夫人は
何か良からぬ思いから色目を使いだす始末。
バルザック曰く
「身近の人間には、しないくせに、見知らぬ人間には、親切にする。
人は、そうやって自尊心の満足を得る」のだそうな(;^_^A
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日を追うごとに暮らしぶりが貧相になっていくゴリオ爺さん。
やがて、命の次に大事にしていた銀の食器セットを涙を流しながら売りに出してしまう。
そんな彼に同情を寄せるのは
意外にも浮ついた生活をしている学生ラスティニャック。
世の中なんてそんなもんですねぇ。
それにしてもバルザックの人間観察の深いこと(^_^;)
ここから、怒涛の面白さが始まります。