岡本綺堂「離魂病」は、江戸時代にあった生霊にまつわる怪談。朗読コンテンツ18~20
- 日本文学
掲載日: 2023年08月06日
「離魂病」は、1925年(大正14年)、文芸雑誌「新小説」に掲載された怪談。
3部構成になっている作品です。
M君という人物が、叔父から聞いた不思議な出来事を語っていきます。
舞台は、江戸時代嘉永元年の小石川。
叔父の家の隣に住んでいた西岡鶴之助という幕臣の身に起こった不思議な物語です。
何とも不思議なお話ゆえ、覚悟してお聞きください。
「その一」では、事の発端が語られます。
西岡鶴之助が親戚の家を訪ねた帰り道。
10メートルほど前を歩いている若い娘に目が留まります。
家にいるはずの妹、お福に姿かたちがそっくりなのです。
家に帰ると果たしてお福は外出なぞしていないという。
それから半月ほどの後、夕暮れ時に通りを歩いていると、以前見かけたと同じ「お福に瓜二つ」の若い娘が先を歩いているのです。
いったい何が起こっっているのでしょうか・・・。
「その二」では、さらなる不思議が起こります。
ひと月後のこと。
今度は、妹お福と一緒に歩いているときに、お福にそっくりの若い娘に遭遇します。
さらに、その晩には、買い物に出た下女までが、お福にそっくりな若い女を見たという。
これは一体何の予兆なのでしょうか・・・。
「その三」では、事の顛末、そして、その後のこと。
不思議な出来事に遭遇した西岡鶴之助のその後が語られます。
ここは読んでのお楽しみ、ということで。