忘れてはいけない出来事を語り継ぐために作られた、ソン・ガンホ主演「タクシー運転手」
- 映画
掲載日: 2018年11月13日
「タクシー運転手」は、2017年に公開された韓国の映画。
これはもう、今年観た映画のベストです。
この映画を観る前に、1980年に韓国で起こった「光州事件」について知っておく必要があります。
当時の韓国は、軍事独裁体制。
そんな中で、民主化を求める光州の学生や、市民に向かって軍部が銃撃を加えるという・・・。
本来なら、自国民を守るべきの軍隊が、自国民に発砲。
それも、道路を封鎖し、電話も遮断し、完全に外部と隔離した上での軍事攻撃・・・。(^_^;)
光州事件については、漏れ聞こえてきた程度には、知っていましたが
ここまでとは思わなかったです(^_^;)。
もう戦争です。
主人公は、ソウルのタクシー運転手。
うだつの上がらない、だらしない男です。
ひょんなことから、ドイツ人の報道カメラマンを載せることになります。
指定された行先は、超危険地帯と化した光州。
ソウルには、光州の状況は全く伝わっていないため、
タクシー運転手は二つ返事で請負い、光州を目指すことになるのです。
ここまでは、寅さんのようなほのぼのコメディ。
で、舞台が光州になったところから、雰囲気が一変し、シリアスな話になっていきます。
戦場と化した光州では、ソウルから来たタクシー運転手も標的。
必死で逃げる一行を地元の同業者のタクシー運転手が助けてくれます。
打たれて負傷した民間人を病院へ運ぶ、地元のタクシー運転手たち。
が、彼らも撃たれてしまいます。
そんな状況を目の当たりにしたソウルのタクシー運転手は、何とか自分も役に立ちたいと思うようになっていくのです。
外部に漏れないように隔離されていた光州の民衆虐殺が、なぜ世界中に知られることになったのか。
それは、このタクシー運転手とドイツ人の報道カメラマンの命がけの行動にあったのです。
つまり、この物語は、実際に起こった実話をもとにしています。
それにしても・・・
タイトル、「タクシー運転手」って・・・(^_^;)
どうして、こう、単なる代名詞をタイトルにするかなぁ(^_^;)
そういえば、「アジョシ (おじさん)」ってのもあったし・・(^^ゞ
ん???
まてよ・・・。
よくよく考えたらデニーロの「TAX DRIVER」も訳せば
「タクシー運転手」・・・(^_^;)