原節子が初めて母親役を演じる小津安二郎監督「秋日和」
- 映画
掲載日: 2018年11月17日
1960年に制作された松竹配給の映画。
原作は、里見弴の同名小説です。
多くの人が持つイメージは、
小津作品の中の原節子は、笠智衆の娘さんでしょう。
そして、定番の設定は、父親思いの原節子が
なかなか結婚に踏み切れない・・というもの。
ところが、この作品では、原節子が初めて母親役を演じます。
そして、母親思いの娘、司葉子が
なかなか結婚に踏み切れないという定番の設定です。
結婚が決まった娘に、
「私のことは心配いらないから、私は大丈夫だから・・・」
と告げるときの原節子の笑顔が、何ともいえず切ないのです。
完璧なる号泣ポイントです。
このシーンまでの、100分間あまりのお話は、このシーンのためだけにあると言ってもいいのかもしれません。