黒澤明 監督「醜聞・スキャンダル」で、「清きもの」が誕生する瞬間に立ち会える。
- 映画
掲載日: 2023年02月09日
「醜聞・スキャンダル」は、1950年(昭和25年)に公開された作品。
悪質な報道に走るマスコミを批判した社会派ドラマです。
主人公は、新進気鋭の青年画家(三船敏郎)。
彼は、旅先で出会った声楽家(山口淑子)と一緒にいるところを写真に撮られ、スキャンダル記事を雑誌に掲載されてしまう。
あらぬことを記事にされた青年画家は、雑誌社を告訴することにしたのだが・・・。
これは、「心清きもの」と「心卑しきもの」の戦い。
そして、その間に立つ「心弱きもの」の葛藤を描いた人間ドラマです。
この「心弱きもの」は、名優 志村喬が演ずる、うだつの上がらない老弁護士。
彼は、青年画家の弁護に立つのですが、あるトラブルに巻き込まれてしまいます。
そして、彼を救うのは、「最も心清きもの」である彼の娘(桂木洋子)。
もう可憐なこと、この上ないです・・・(;^_^A
ラストで、三船敏郎は、こんなことを言います。
「ボクは、星が誕生する瞬間を見たんだ」
この言葉の意味は、この物語を観ることで染み入るように解ってきます。
この言葉のためだけに、この物語はあるかのような素晴らしいセリフです。
こんなことが言える「心清きもの」に
ボクはなりたい・・・・(;^_^A