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マーティン・ブレスト監督「ミッドナイトラン」は、タフな男の泣かせるお話。

マーティン・ブレスト監督「ミッドナイトラン」は、タフな男の泣かせるお話。

  • 映画

掲載日: 2011年02月06日

タフで狡猾な人物が、いたとする。
怒りっぽい性格ゆえ、妻子にも逃げられたイヤなやつ。
関わり合いになりたくない・・・。
でも、そいつは、優しさを「うまく表現」できないだけだとしたら?
で、ホントはいいやつだったら?


深ーくつきあわないと、そこらへんのことは、わからない。
で、わかったら、そこで本物の友情が芽生える。・・・ような気がする。
だから、本物の友人を見つけるのには、時間がかかるし、
いろんなトラブルを乗り越えていく必要があるわけですなぁ。


・・・ってなことを、踏まえて、この映画を観ましょう。
ロバート・デニーロ扮するジャックは、賞金稼ぎ。
警察に代わって犯罪者を追いかけるバウンティハンターです。
日本にはそんな仕事はない。
犯罪の多いアメリカならではの仕事です。
ジャックは、こんな危険な仕事に明け暮れる毎日には、ほとほと嫌気がさしている。
そんな彼のもと、大口の仕事が舞い込む。
大金もろとも行方をくらました、マフィアの会計士を捕まえるミッションである。
報酬は破格。
ジャックは、これを最後の仕事にしようと決心する。
報酬を元手に珈琲ショップを始める算段なのだ。

名うてのバウンティハンターであるジャックにとって、
素人同然の会計士を捕まえるなんて朝飯前。
あっさり捕まえた会計士を連れて、
ニューヨークからロサンゼルスまでの護送の旅がはじまる。

と、まぁこんな感じで、物語りがはじまる。
ハードな仕事ゆえ、そうとうひどい目にあってきてると見えて、ジャックは、タフである。
したがって、自分の流儀という物をしっかりと持っている。

会計士も温厚そうに見えて、一筋縄では行かない人物である。
隙あらば逃げようと、狡猾な目を光らせている。

そんな相容れない二人が、旅をするわけなので、トラブらないはずがない。
絡んでくる登場人物も一筋縄では行かない。
ずる賢いけど、どこか抜けてる同業者の賞金稼ぎ。
超まぬけなマフィアの手下。
などなど。

降り掛かるエピソードが面白いのなんの。
おっと、面白いだけじゃない。
旅の途中で、ジャックは、別れた妻子の家を訪ねていく。
うまくいかない夫婦は、時間が経ってもダメ。
またもや大げんか。
でも、子供は違う。

このシークエンスだけでも、この映画を見る価値があるってぐらい、ジーンと来ます。
子を持つ親の気持ちがよーく現れていますから。

何度観ても飽きない。
これが、ボクの定義する傑作映画の条件。
「ミッドナイトラン」は、そんな大傑作のロードムービーでした。

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