移民問題の「寓話」。ホナス・キュアロン監督「ノー・エスケープ 自由への国境」
- 映画
掲載日: 2018年10月22日
「ノー・エスケープ 自由への国境」は、2015年に公開されたフランスとメキシコの合作映画。
原題は『DESIERTO』つまり、「砂漠」です。
監督のホナス・キュアロンは、名匠アルフォソ・キュアロン監督のご子息。
彼は、アメリカで起こっている「反移民」の動きを耳にし違和感を持つ。
それがこの映画の制作の動機となっている。
憎しみがこれ以上蔓延したならば、こうなるかもしれないというひとつの「警告」としてこの映画を製作したそうである。
ニューヨークやロサンゼルスなどの都会を表舞台とするならば
その陰に潜む裏の舞台があります。
それは、先住民居留地などの砂漠地帯。
大分県ぐらいの広さの土地に、警官が数人しかいない地域などは、もう完全な無法地帯。
それを踏まえて、この映画を観てみると・・・、
舞台はアメリカとメキシコの国境地域にある広大な砂漠。
そこに、十名ほどの若者が、メキシコから逃れて来ます。
で、そこには、移民を毛嫌いする一人の男がライフル片手に待ち構えているわけです。
しかも、ジャーマン・シェパードを従えて。
この砂漠は、完全なる無法地帯であるということを踏まえて観ると
もう、怖いなんてもんじゃないです(;^_^A