オンライン読書会のコミュニティ「本コミュ読書会」
読書会情報はコチラ

オンライン読書会のコミュニティ「本コミュ読書会」

泉鏡花「天守物語」その5-ここからがクライマックス。見せ場の連続です。

泉鏡花「天守物語」その5-ここからがクライマックス。見せ場の連続です。

掲載日: 2021年08月31日

鷹狩から戻ってきた播磨守一行。
白い羽の雪のような鷹を連れている。
富姫が言う。
「あの鷹を取って上げましょう」
蓑を取って肩に装い さっと翼を開く風情す。
人間の目には、羽衣を被た鶴に見えるのだというわけです。
 「一羽の白鷹、飛んで天守に上るを手に捕う
幻想的な光景ですねぇ。

鷹を奪われた播磨守一行。
地上より、天守閣にいる富姫に向かって、矢を射る侍たち。
」と一言。難なくかわした富姫。
肩をかわし、身を捻って背向いになる 。

舞台に面を返す時、口に一条の矢。手にもまた一条の矢
推参な(無礼な)」と一言。
この場面は、 舞台で見たら絶対に掛け声がかかりそうな見せ場ですねぇ。
いや、かっこいいこと、この上ないです。

さぁ、いよいよ、図書の守の登場です。
生あるものが立ち入ってはいけない天守閣。
図書の守は、殿の仰せに従い立ち入ってしまう。
富姫は、清き心に触れ、 命は取らずに帰すと言う。
図書の守は言う。
御姿を見ました事を、 主人に申しまして差支えはございませんか
 彼の清い心根を言い表す見事なセリフですねぇ。

ここから先は、見せ場の連続です。
私のつたない文章では、とても再現できません。
ぜひ実際にご自分目で、原文を読んで泉鏡花の幻想世界を味わってください。

SNSでシェアして下さい!

現在募集中の読書会イベント

YouTubeチャンネル

本コミュ読書会のYouTubeチャンネルです。
文学作品の朗読動画を配信しています!

Vol.155 朗読コンテンツ24-中原中也「秋の夜空」には、中也の未来への憧憬、そして暗い過去への悲しい想いが伺えます。

Vol.154. 朗読コンテンツ23-中原中也「サーカス」には、中也の乗り越えてきた苦難への想いが込められています。

Vol.153. 朗読コンテンツ22-宮沢賢治 「猫の事務所」には、賢治の言い知れぬ悲しみが込められています。

Vol.152. 朗読コンテンツ21-宮沢賢治 「雨ニモマケズ」