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私たちの住む「この世界」は、間違いなく共鳴していると思う。
掲載日:2025年10月04日
あなたは、「シンクロニシティ」という言葉を知っていますか?
「シンクロニシティ」とは、無関係な二つの出来事が、なぜかはわからないけれど同時期に起こる事を指す心理学用語です。
スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングが提唱した現象です。

単なる偶然の一致だと片付けてしまうには、あまりにも偶然過ぎることが、意外に多く身の回りに起きていることにボクは気がついてしまいました。
本日もまさに「シンクロニシティ」が起きてしまったのです・・・。
事の起こり。
先日の読書会で、芥川龍之介の『ある阿呆の一生-鏡』の話題が出ました。
『ある阿呆の一生』は、芥川龍之介が晩年に書いた自伝的作品。
これまでの人生で、影響を受けた人物や、交際した女性の数々を描き、どんな人生を歩んできたかを描いています。
その中の一編が第39章『鏡』です。
三十九 鏡
彼は或カツフエの隅に彼の友だちと話してゐた。彼の友だちは焼林檎を食ひ、この頃の寒さの話などをした。彼はかう云ふ話の中に急に矛盾を感じ出した。
「君はまだ独身だつたね。」
「いや、もう来月結婚する。」
彼は思はず黙つてしまつた。カツフエの壁に嵌はめこんだ鏡は無数の彼自身を映してゐた。冷えびえと、何か脅すやうに。
芥川龍之介『ある阿呆の一生』(青空文庫より)
ここで言う友だちは、谷崎潤一郎です。
鏡の中に映る自分を見て、芥川龍之介は不安を感じていくのです。

その翌日に何が起こったか・・・。
そして読書会の翌日に、カミさんが以前から行きたいと言っていたカフェに連れてきてくれました。
そのカフェは、銀座にある「カフェパウリスタ」。なんと、芥川龍之介が見た、その鏡があるお店です。
全く知らずに来たので、ゾクっとしました💦
シンクロニシティはホントにあるのですね(;^_^A
めったに売れたことのなかった絵本が一つあるのですが、ある日その絵本が、二冊、続けて売れたことがありました。
それも一度や二度ではないのです。めったに売れたことのないタイトルの絵本が、なぜ時を同じくして売れるのか・・・。
この世界は、「シンクロニシティ」に溢れているのかもしれません。
皆さんもぜひ、ご自分の体験を振り返ってみてください。
きっと思い当たることがあるのではないでしょうか。

